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Discrete Comprehensive Grobner Basesの理論を拡張することに成功した。
これを用いて、ブール環を係数環とする多項式環においてComprehensive Grobner Basesが単項順序を操作することのみによって計算できることを明らかにした。この方法は従来のアルゴリズムにたいして比較にならない程、高速でしかもメモリー消費量を抑えることができる。これにより、限量子消去などを含む複雑な集合制約にたいしても、高速に解くアルゴリズムを実装できる見通しがついた。
一般の体を係数環とする多項式環においても、グレブナー基底のStabilityの理論に基づくアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムの構造は現在知られている他のアルゴリズムと比べてはるかに単純な構造をしていて、通常のグレブナー基底を計算できる数式処理システムであれば容易に実装が可能である。
Maple、Singular、Risa/Asir上に実装したプログラムによる計算実験により、このアルゴリズムは従来知られているものにたいして圧倒的に高速であることも確認された。
この結果は数式処理でもっとも重要な国際会議の一つであるISSAC(2006年7月開催)において採択された。
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