研究課題
本研究の目的として、データフロー解析を包含する型理論の構築と、性能モデルに基づいた最適化適用の真の最適性の検証がある。本年度は、特に分散計算環境において、あらたな性能モデルの構築とスケジューリングの最適化について成果を得た。さらに、分散計算環境において重要な要素であるセキュリティについての考察をおこない、分散計算環境において本格的な計算を展開するための知見を得た。[分散計算環境におけるスケジューリングの研究]Gridなどでは、自律分散性をもった分散環境としての理解が必要になり、性能モデルもそれにあわせて構築する必要がある。本年度は、従来の中央集権的なスケジューリングではスケールしないことを指摘し、計算資源の自律分散性をそのまま反映したスケジューリングの枠組を提案した。予備的な実験では、Gridの標準的なスケジューラであるCSFと比較して、各計算資源の能力その他をよく反映したスケジューリングができるようになった。これを性能モデルとして抽象し、あらたな最適化適用の対象とすることが強く求められることがわかった。[分散計算環境におけるセキュリティの研究]インターネットなど現実の分散環境で問題になるセキュリティ、特に認証に関係する部分について研究を行い、特にSSL-VPNをゲートウェイとして認証を一本化する擬似的なSSOに関する研究を行った。現実的なプラットフォームにおける計算の要素を考慮に入れて計算モデルを構築する必要性がわかった。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (5件)
Proc. 2007 Parallel and Distributed Computing and Networks
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Proc. COE Symposium on Advanced Electronics for Future Generations, --Secure Life Electronics for Quality Life and Society--
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情報処理学会2006年度第4回QAI研究会研究会報告
情報処理学会第70回全国大会講演集
Proc. Int'l Symp. Advance ICT
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