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2006 年度 実績報告書

バイナリレベル軽量データ統合方式による高精度なC言語用CASEツールの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17500019
研究機関東京工業大学

研究代表者

権藤 克彦  東京工業大学, 大学院情報理工学研究科, 助教授 (50262283)

キーワードCASEツール / XML / ANSI C / バイナリレベル / データ統合 / 追跡性
研究概要

新しい方式であるバイナリレベルデータ統合と軽量データ統合を使って,高精度なCASEツール(ソフトウェア開発ツール)を実現する手法の確立を目指し、C言語用,ELF/DWARF2,理解ツールに対象を限定したツール構築実験を行ってきた。今年はさらに大きく次の二つの研究を行った。
(1)C前処理系用のツール構築基盤の開発:C前処理系があるために、C言語用ツールの精度が悪いことが広く知られている。本研究では追跡子方式という新しい方式を提案して、移植性・適合性が高く、高精度なC前処理系解析ツールTBCppAを実験的に実装した。GCC-4.1.1(約63万行)を処理できるなど良い結果を出した。
(2)C++言語用コールグラフ生成系の開発:C++言語はその複雑な言語仕様のため、C言語以上にツール構築が困難であることが知られている。本研究では関数呼び出しの直前のバイナリコードを軽量解析することで、仮想関数にも対応した高精度なコールグラフ生成系の構築に成功した。
また、研究を進める上で明らかとなったバイナリレベルデータ統合の欠点を補うため、次の二つの研究を行った。
(1)コード・文書間の追跡性ツールの研究:ソースコードと外部文書の関係は現実のソフトウェア開発ではほとんど管理されておらず、保守性悪化の大きな原因となっている。本研究では我々が開発した教育用OS(udos)を例題に、コード・文書間の追跡性や追跡対象となるキーワードに関する研究を行った。
(2)逆実行可能なデバッガの開発:バイナリレベル統合方式は主に静的な情報提供には有効だったが動的側面が弱かった。本研究ではその欠点を補うデバッガを開発した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 中レべル抽象・薄い中間層・追跡性の実践によるコンノぐクトな教育用オペレーティングシステムudosの設計と実装2007

    • 著者名/発表者名
      権藤克彦, 大場勝
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌 J86-D-1 (採録済み、掲載決定)

  • [雑誌論文] プログラム理解のための実装レべル制約とソースコード間の追跡性の整理保存法2007

    • 著者名/発表者名
      大場勝, 権藤克彦
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌 J86-D-1 (採録済み、掲載決定)

  • [雑誌論文] Implementation of Reversible Debugger Using Incremental Checkpoints2007

    • 著者名/発表者名
      Sushil Shrestha, Katsuhiko Gondow
    • 雑誌名

      第9回プログラミングおよびプログラミング言語ワークショップ (PPL2007)

  • [雑誌論文] Maintaining Traceability Links between Implementation-level Restrictions and Source Code for Program Understanding2006

    • 著者名/発表者名
      M.Ohba, K.Gondow
    • 雑誌名

      10th IASTED Int. Conf. Software Engineering and Applications (SEA 2006)

      ページ: 514-146

  • [雑誌論文] TBCppA : 追跡子を用いたC前処理系解析器2006

    • 著者名/発表者名
      権藤克彦, 川島勇人
    • 雑誌名

      第13回ソフトウニア工学の基礎ワークショップ(FOSE2006)

      ページ: 9-18

  • [雑誌論文] デバッグ情報を用いたC++用コールグラフ生成系 軽量なバイナリレべル型解析による仮想関数呼び出しの検出2006

    • 著者名/発表者名
      寺島有為, 権藤克彦
    • 雑誌名

      電気情報通信学会技術研究報告 信学技報 Vol.106,No.201

      ページ: 13-18

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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