| 研究概要 |
本研究の目的は高品質なソフトウェアを効率よく開発するための基盤技術として,ソフトウェア開発における定量的管理プロセス最適化のための技術的フレームワークを確立することである.とくに近年アジャイル手法として注目を集めている軽量型開発プロセスから従来の日本式重量型開発プロセスにまで幅広く対応可能な柔軟性を重視した設計を行うことを方針としている.
平成17年度においては,細粒度のプロセス部品を用いてソフトウェア開発プロセスを構成するモデルの基礎として,我々の提案するPRePモデルを用いて,このモデル上で,プロセス部品のつながり(プロセス・パターン)を定義するための基礎フレームワークを形成する作業を行った.
(1)実開発現場(企業等)において実践されている定量的管理を含む開発プロセスを調査した.インタビューその他の手段によって得られた結果を基に,コンポーネント指向プロセスモデルのフレームワーク上で,それぞれのプロセスの記述を試みた。
(2)調査対象組織における定量的管理フレームワークやCMMのキープラクティス等の参照モデルをもとに,定量的管理プロセスのためのパターンを収集し,開発現場における実プロセスの記述から,現場で活用されているプロセス・パターンの収集も試みた.
(3)PRePやWBSなどで定められた記法・モデルに従って,パターン記述を行い,蓄積するためのシステム(パターンリポジトリとオーサリングツール)を試作した
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