研究概要 |
本研究では,ポスト・ユビキタス環境を目指し,共生コンピューティングを支えるソフトウェア基盤技術である「共生コンピューティングプラットフォーム」を研究・開発する.初年度にあたる今年度は,ポスト・ユビキタス環境を実現する共生コンピューティング向けプラットフォームの基礎概念と基本アーキテクチャの開発を目標として,以下の3つのテーマ(A)〜(C)の研究開発を推進した. (A)共生コンピューティングプラットフォームの基本概念の創生 共生コンピューティングプラットフォームの持つべき機能・特性等について検討し,基本要求要件を抽出した.その結果に基づき,プラットフォーム構築のための基礎的な考え方となる基本概念を構成した. (B)マルチエージェントに基づく共生コンピューティングプラットフォームの研究開発 リポジトリ指向のマルチエージェントシステムをベースとし,共生コンピューティング向けの新たなエージェントフレームワーク「AMUSE」を構成した. (C)共生コンピューティング基盤ミドルウェアの研究開発 共生コンピューティング基盤ミドルウェアの基本アーキテクチャを構成した.具体的には,共生コンピューティングの例として,屋内の様子を遠隔からやさしく見守る,見守り支援システムを対象とし,その基盤ミドルウェアである「C-QUSE」の基本アーキテクチャを構成した. 以上の研究成果を,1編のジャーナル論文,3編の国際会議論文,および3編の国内研究会・ワークショップ論文として発表している.以上から,ほぼ当初の計画通りに研究は進捗していると言える.
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