研究概要 |
1.基本技術の高度化とシミュレーション環境での評価 検証環境の高度化と,基本方式(マイクロOSと集合ノードシステムの制御)の評価を並行して進めた.検証環境として,VMware Serverを導入し,複数のマイクロノードの同時シミュレーションを容易に行える環境を構築した.TOPPERS/JSPカーネルをベースとしたリアルタイムOSを用いた擬似マイクロノードの構築を進めた. 基本技術を実デバイス上で実装し,実環境での動作確認を行う準備段階として,マイクロノード間の通信を行う上で安定した通信を行なえる無線アドホックルーティングプロトコルの評価を行った.評価したルーティングプロトコルを実機に移植する前段階として,アプリケーションを含めたプロトコルの動作確認を行うためのシミュレーション環境を作成した.また,そのシミュレーション環境上に複数のマイクロノードを疑似的に動作させた. 2.アプリケーションの考案 本技術の有効性の具体的な評価を行うために,本技術を活用した具体的なアプリケーションの検討を進めた.具体的には,目的とする動的適応性の有効性を検証するため,防犯システムプロトタイプのシミュレーションを行った.ユーザの移動端末が仕様の異なる他の地域に移動した場合,現在のプログラムでは機能・要求条件を満たせなくなる.この際,MSC(Micro Software Component)と想定する地域適応プログラムを既存のものと置き換える.これにより,環境の変化に適応し正常にサービスを提供できるようになる.シミュレーションにより,この方式が環境の変化に対応し機能・要求条件を満たすことができるようになっているかの確認を行った.さらにセンサネットワークにおけるデータ収集方式について新たな方式を考案した.
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