研究課題/領域番号 |
17500059
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
尾内 理紀夫 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (70323871)
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研究分担者 |
竹内 郁雄 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (90293109)
多田 好克 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 教授 (30179709)
小池 英樹 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 助教授 (70234664)
稲見 昌彦 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (00345117)
林 貴宏 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (60342490)
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キーワード | 情報システム / ソフトウェア工学 / ディレクトリ・情報検索 |
研究概要 |
1.サッカーにおけるチームプレイを分類し、それをRoboCupシミュレーションのプラットフォーム上で検証した。明らかになつたことは、チームプレイは個々のプレイヤ(シミュレーションシステム内ではエージェントと呼ぶ)のプレイの質の高さをベースにしないと成立しないということである。今年度は、個々のプレイヤの各種スキルの向上というより、プレイヤ内部に簡単な自己モニター(サブエージェント)を配置し、それが個々のプレイヤのプレイの時系列一貫性や目標と行動のズレなどを内部評価し、場合によっては緊急対応措置をとるという汎用的な仕組みのプロトタイプを開発した。これをさらに敷衍し、他者の動的なモニタリングにまで拡張すれば、チーム全体の意識統一を伴ったチームプレイを実現できる見通しを得た。「セミリフレクション機能を持ったエージェントの開発」と題して発表した。 2.プレイヤ動作識別法研究として今年度は人の運動計測と運動時の環境情報の収集を目的として、(1)小型無線加速度センサを用いた運動抽出と(2)全方位カメラを用いた運動推定に関する研究を行い、発表した。 (1)手首や足首に小型無線センサを装着することで、身体運動を行っている際にケーブル等で運動を拘束することなく身体運動を計測することを試みた。従来の加速度センサ、ジャイロ、方位センサを組合せたセンサフュージョンを用いた手法に比べ簡便かつ安価な手法で歩行時の運動を計測できることを確認した。 (2)XGAの解像度を持つCCDカメラを5つ組合せることで10/3π[sr]程度の立体角の画像情報を取得可能な全方位カメラを構成し、運動時の環境映像を実時間で取得すると共に取得画像より運動時のオプティカルフローを求めることで装置自体の回転角度・角速度を屋内にて実時間で計測する手法を開発した。 3.チームプレイスポーツ映像の解析研究として、画像からのオブジェクト抽出に関する研究を行った。オブジェクト抽出に関する既存研究は、画像中に単一のオブジェクトが存在する場合を想定している。チームプレイスポーツは画像中に複数オブジェクトが存在するので、本年度は、その第一歩として単純な図形(ベクタ画像)を対象としたオブジェクト抽出手法を提案し、従来手法との比較実験を行い、提案手法の有効性を確認した。また、高速移動する物体の実時間追跡に関する研究として、従来の物体追跡アルゴリズムを改良し、入力画像内における物体探索領域最適化の検討、プロトタイプ実装、実験を行った。さらにチームプレイを対象として、個々のプレイヤ並びにボールなどの移動オブジェクトに対する自立分散の位置同定システム研究の一環として、加速度の2階積分(相対座標)とカメラによる観測(絶対座標)を試みた。
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