研究課題
基盤研究(C)
本基盤研究では、対話における利用者及びシステムの感情を取り扱うことを目的として、(1)システムによる感情の音声表現に関すること、(2)対話管理における感情のモデル化に関すること、の2点に対象を絞り込んで、以下のような成果を得た。(1)システムによる感情の音声表現感情の種類として「喜び」「悲しみ」「怒り」「怖れ」の4つを取り上げ、それぞれの感情に関してその程度を3段階で表現した音声の韻律的特徴を収集・分析することにより、感情の種類だけでなく、程度を制御しうる音声合成手法について検討した。程度に対する制御パラメータの変化を線形モデルにより定式化し、合成音声による評価実験を行い、妥当性の確認を行った。その結果、感情の程度を表現するための韻律制御の効果は、感情の種類によって異なり、「喜び」「悲しみ」「怖れ」については高さの特徴によってよく表現できることなどが確認できた。(2)対話管理における感情のモデル化人間一機械問の対話に感情表現の処理を取り入れる際に、相手の感情を推定して自らの状況を定めそれを表現することにより、高度なコミュニケーション機能が実現する。そのために、心の工学的なモデルを提案した。心のモデルにおける知識表現を「自己の内的環境」と「他者における自己の内的環境」「他者における自己の外的環境」の観点から定義し、感情は内的環境の一つのパラメータと位置づけた。また、心のモデルにおける他者認識のための処理手法として、合成による推測手法を考案した。
すべて 2007 2006 2005
すべて 雑誌論文 (12件)
日本音響学会2007年春季研究発表会講演論文集
ページ: 233-234
Reports of 2007 spring meeting of Acoustical Society of Japan
電子情報通信学会技術研究報告 TL2005-96
ページ: 171-176
日本音響学会2006年春季研究発表会講演論文集
ページ: 217-218
電子情報通信学会論文誌D J89-D・8
ページ: 1811-1819
電子情報通信学会技術研究報告 TL2006-29
ページ: 13-18
IEICE Technical Report TL2005-96
Reports of 2006 spring meeting of Acoustical Society of Japan
The IEICE Transactions on Information and Systems Vol. J89-D, No. 8
IEICE Technical Report TL2006-29
Proceedings of the 10^<th> International Conference on Speech and Computer 2
ページ: 445-448
Proceedings of the 10^<th> International Conference on Speech and Computer (SPECOM 2005)