研究概要 |
本研究の要点は,貸出期限及び同時貸出数制限付きでデジタルコンテンツを貸出・閲覧できるようにするシステムを実現するための,次のような技術を確立・実用化することにある. (1)正式な許可を受けたユーザのみがデジタルコンテンツを閲覧できるようにする. (2)貸出期限を過ぎたらデジタルコンテンツの閲覧を不可能にする. (3)貸出期限前においてユーザが利用権を返却できるようにする. これらの技術確立のために,本年度はH17〜H18の成果に基づいてプロトタイプシステムを開発した.中でも,本システムの中心となる時間管理機能付きICカードを中心に開発した. 本年度は,時間管理機能付きICカードはいわゆるICカード状態に実装するのではなく,ICカード内に封入可能なプロセッサやメモリおよび本研究の特徴である時計をUSBメモリ(USBトークン)状態に実装して,プログラムの開発と動作確認を行なった. また,新たに考案した次の技術を確立・実用化した. (4)貸出し時期とは別に,閲覧開始時期というものを設け,複数の利用者が同一時刻から閲覧できるようにする. これにより,複数の利用者に対して同一時間帯に同一資料を閲覧させることができ,遠隔地での試験などに利用することが可能となることを確認した.
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