研究概要 |
本年度は,以下の研究成果を得た. ・Order Encodingに基づいたCSPソルバーの開発・改良 制約充足問題(CSP)および制約最適化問題(COP)をSAT問題に変換する手法としてOrder Encodin法を提案し, Order Encoding法に基づいたCSPソルバーSugarの開発・改良を行った(http://bach.istc.kobe-u.ac.jp/sugar/). 開発したシステムについて第2回国際CSPソルバー競技会に参加した所,N変数整数制約式部門で4位の成績を得た.また,その後の改良により一位相当となる性能向上が実現でき,この方法の有効性を確認できた. ・グリッド計算環境上での並列CSPソルバーの開発 制約最適化問題について,上記の制約ソルバーSugarを用い,さらに10台の計算エージェントからなるグリッド計算環境で並列に求解するシステムの研究・開発およびオープンショップ・スケジューリング問題をベンチマークとして評価を行った.SATソルバーの学習節を再利用する方法の採用により,1.3倍から4.9倍の速度改善結果を得ることができ,本システムの有効性を確認できた.
|