研究課題/領域番号 |
17500104
|
研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
永田 仁史 岩手大学, 工学部, 助教授 (40301030)
|
研究分担者 |
安倍 正人 岩手大学, 工学部, 教授 (00159443)
藤岡 豊太 岩手大学, 工学部, 助手 (60292174)
|
キーワード | 音源方向推定 / 指向性 / 2チャネル / 頭部伝達関数 / 耳骨モデル / 2次元方向推定 / ロボット聴覚 / 重みつきウイナー利得 |
研究概要 |
・昨年度に作成した4体の頭部モデルを用い、鼓膜位置で受音した場合の頭部伝達関数を無響室において測定した。この結果、4体の指向性いずれにおいても左右の指向性の非対称性がみられ、おおむね高い周波数ほどメインローブの方向が方位、仰角ともに左右でずれた方向を向くことが確かめられた。この4体のモデルの頭部伝達関数を用いて音源方向推定の性能評価を行ったところ、昨年に名古屋大の1体の頭部伝達関数において確かめられたのと同様に本提案法が最も高性能であり、音源が複数の場合は、比較に用いた他の従来法がほとんど有効な推定が行えなかったのに対し、本手法だけが有効な方向推定性能を与えることが確認できた。さらに、本提案法は、音源方向推定の際の判定尺度として用いる空間スペクトルにおいて、音源が複数の場合においてもその最大ピークの正解率が極めて高いことがわかった。この性質は、複数音源の環境においても主要な音源方向推定を誤ることが少ないことを意味しており、ロボット聴覚として利用する際に有利であることが示された。この結果は、電子情報通信学会聴覚研究会と情報処理学会東北支部研究会の2件において口頭発表した。
|