研究課題/領域番号 |
17500115
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
宮原 末治 長崎大学, 工学部, 教授 (00295099)
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研究分担者 |
喜安 千弥 長崎大学, 工学部, 助教授 (20234388)
堀田 政二 長崎大学, 工学部, 助手 (90346932)
中村 千秋 長崎大学, 教育学部, 助教授 (00217861)
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キーワード | パターン認識 / オンライン文字認識 / 学習支援 / 数式認識 / 計算支援 / タブレット筆記 / 学習パターンの選択 / 変形文字の認識 |
研究概要 |
本研究では、子供や高齢者が筆記する変形の大きな文字や図形に対して、タブレットを用いたオンライン形のパターン認識手法によって、自動的にコード化するオンライン文字図形認識技術を確立する。また、具体的な活用例として、数学の学習を支援する学習支援システムを構築し、オンライン文字図形認識のシステム化技術を確立する。 本期間で明らかにした技術項目の中から、以下の2項目について報告する。 (1)自由筆記文字のデータ収集:タブレットとパソコンとを組み合わせたデータ収集実験システムを構築し、数式学習支援情報とその認識に関するデータ:小学3年生(9人)と小学6年生(13人)に対し、数字、記号、および誤記入時の訂正情報など:を収集した。また、高齢者の筆記した日本語データを入手した。今後は、これらのデータから一文字づつ切り出して正解等の情報を付与し、認識実験に使えるデータベースを作成する。 (2)変形を許容する認識アルゴリズムの研究:数字や数式記号、ジェスチャーコマンドなどの数式情報を、高精度で認識する文字図形認識手法として、「動的学習パターンの選択による文字図形認識法」を開発した。この手法は、学習パターンの中から入力パターンに近いk個を選び(すなわちk個の学習パターンの平均パターンと入力パターンとの距離が最も近くなるパターン群を選択し)、それらのパターン群が形成する部分空間を求めて入力パターンとの距離を求める。この方法は、文字図形の変形や品質の劣化に対して、強い認識能力を発揮する手法である[特願2006-11291:文字識別装置及び文字識別方法]。
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