研究概要 |
本研究では「準動的物体のモデル化を含む環境地図生成と、移動ロボットタスクへの利用」の課題に取り組む。 平成18年度は、UHF帯ICタグの検出性能の評価を行い,ICタグ検出のセンサモデルを構成した.また,準動的物体に無線ICタグを貼り付け、ロボットの移動に伴ってICタグの位置決めを行うと同時に,レーザレンジファインダ(LRF : Laser Range-Finder)により得た距離データに基づいて,準動的環境地図の生成とロボットの自己位置決めとを行うプロトタイプシステムを構成した。具体的には以下の課題に取り組んだ: 1.無線ICタグの検出性能評価 本研究に用いるUHF帯(953MHz)のICタグについて,アンテナからの距離、アンテナに対するタグの向き、等の測定条件の変化に伴う無線ICタグの検出性能の評価を行った。この結果に基づき,RFIDシステムでICタグを検出する際のセンサモデルを構成した. 2.無線ICタグを用いて準動的環境地図を生成しロボットの自己位置決めをするソフトウェアの開発 RFIDシステム,および,レーザレンジファインダを搭載した移動ロボットが,作業環境内で走行することにより,準動的環境物体に貼り付けられたUHF帯ICタグの自己位置決めを行う。これと同時に,レーザレンジファインダから得られる距離データに基づいて,準動的物体を含む環境地図の生成と,ロボットの自己位置決めを行うソフトウエアを構成した。なお,ICタグの自己位置決めでは,前記1.で構成したICタグ検出のセンサモデルを用いた。また,環境地図生成とロボットの自己位置決めの処理ではRBPF (Rao-Blackwellized Particle Filter)を用いた。
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