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2006 年度 実績報告書

高齢者の安全な生活と痴呆予防のための口腔機能とバイタルサインの無意識・無拘束計測

研究課題

研究課題/領域番号 17500130
研究機関大阪電気通信大学

研究代表者

松村 雅史  大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 教授 (80209618)

キーワード笑い声の分析 / バイタルサイン / 睡眠時無呼吸症候群 / 血中酸素飽和濃度 / 嚥下音 / 咽喉マイクロホン / 健康管理システム / ストレス
研究概要

少子高齢社会では、高齢者の生活の安全、認知症の予防と進行阻止が最重要課題である。本研究では、バイタルサイン情報の無意識・無拘束モニタリング技術とそれに基づく健康増進法の確立を目指す。本年度の研究成果を以下に示す。
(1)ネックバンド型バイタルサインセンサの開発:長期間にわたり口腔機能およびバイタルサイン情報を計測するために、センサの集積化をはかり、ネックバンドにバイタルサインセンサ(心電図、脈波、血中酸素飽和濃度)と口腔機能センサの各センサを組み込んだメディカルケアシステムを開発した。日常生活の軽い運動時の心電図、血中酸素飽和濃度の計測に成功した。
(2)口腔音(会話、笑い,いびき,嚥下)の無拘束センシング:頚部あるいは胸部に密着させた聴診器型マイクロホンから得られた口腔音を分析する。例えば,笑い声の場合、「ワッハッハ」というように発声音の繰り返し周期を特徴量とすることで、会話中から90%の精度で笑いが識別できた。また,食物摂取時の嚥下音から嚥下回数の自動検出を行った。健常者と嚥下障害者では、日常での嚥下回数に大きく差があることが明らかになり、摂食嚥下障害の予防およびリハビリテーションのための指標が確立できた。さらに、いびきの発声音と血中酸素飽和濃度の分析も行い,睡眠時無呼吸症候群の自動検出の可能性が示唆された。この口腔音に含まれる音声、摂食・嚥下,いびきに関わる音情報の信号帯域は異なることからブイルタ処理あるいは信号の性質を利用した周波数分析により分離する。
(3)口腔機能とストレスとの関係:本計測システムを用いて1週間、1ヶ月間のデータ収集を行った。その結果、普段の会話時間が多いほど笑いの回数が増えること、笑いの回数が多いほど夜のストレスが低く、ストレスがたまりにくいことが明らかになり、生活習慣に起因する疾病の関係を解明する基礎データが収集できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 聴診音のための皮膚摩擦音除去プログラムの開発2007

    • 著者名/発表者名
      西谷 陽志, 松村 雅史
    • 雑誌名

      日本臨床工学技士会会誌 29

      ページ: 67-72

  • [雑誌論文] Non-restrictive and long-term monitoring system of utterance and laughing voice-Laughometer;2006

    • 著者名/発表者名
      Masafumi MATSUMURA, Yutaka KAWABATA, Ryoji SUZUKI, Masaki YOSHIDA.
    • 雑誌名

      4th Joint Meeting of the Acoustical Society of America and the Acoustical Society of Japan. lpSC21.

      ページ: 3040

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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