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2006 年度 実績報告書

複雑系の数理および情報構造究明のためのマルチスケーリング法の総合的展開

研究課題

研究課題/領域番号 17500138
研究機関千葉大学

研究代表者

松葉 育雄  千葉大学, 工学部, 教授 (30251177)

研究分担者 河原田 秀夫  流通経済大学, 流通情報学部, 教授 (90010793)
腰越 秀之  千葉大学, 工学部, 助教授 (70110294)
森 康久仁  千葉大学, 工学部, 助手 (40361414)
キーワードソフトコンピューティング / 自己組織化 / 数理工学
研究概要

非線形性が重要な役割を果たす一般的な複雑系の例として,偏微分方程式で記述される流体問題自己組織化臨界現象としての各種のセルオートマトンモデルなどを対象とした予備的な研究として,購入したワークステーション上でシミュレーションを実行し,自己相似性の観点からその特徴を整理した.特に,臨界点を有する対流問題,カオスなど,臨界点近傍では複雑系に共通する特徴を呈することは予想され,本研究の目的である体系化を考える点においてこれらの個別な課題に対するシミュレーションは重要である.非線形系の臨界点の特徴は線形項が消滅して非線形項がシステムの挙動を支配していることで,結果的にその挙動は1変数に対する不変性で特徴づけられる.1変数スケーリング法はフラクタル手法に代表される複雑系の特徴を捉える方法と本質的に同じ方法であり,このため,たとえばフラクタル次元を指数にもつべき則が導かれる.さらには,従来の境界層理論や多スケール逓減法に代表される特異摂動法も一種のマルチスケーリングであり,スケーリングに対する不変な挙動を取り出す方法の一例になっている.1変数を多変数に拡張すると,べき則を包含するマルチスケーリング則として一般的な状況における複雑系の特徴を取り出せる可能性が期待できる.シミュレーション研究では,多変数が故に膨大なシミュレーションを必要とするので数値計算のための準備を本研究の計画当初から行う.セルオートマトンモデルなどのように,微分方程式ではなくある種のルールとしてダイナミクスが与えられているモデルもやはり非線形なシステムである.このようなシステムに対する解析方法は従来シミュレーションのみであったが,マルチスケーリングにより複雑系の挙動を詳細に調べることができるようになり,このような場合を含めた一般的な複雑系に対する手法として確立すべく理論研究を推進した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] ブートストラップ法による少数時系列データのリアプノフ指数の精度向上と経済時系列への応用2007

    • 著者名/発表者名
      今野良彦, 森康久仁, 松葉育雄
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告 146

      ページ: 21-26

  • [雑誌論文] ブートストラップ法による少数時系列データのリアプノフ指数の精度向上2006

    • 著者名/発表者名
      今野良彦, 森康久仁, 松葉育雄
    • 雑誌名

      第5回情報科学技術フォーラム F-021

      ページ: 293-294

  • [雑誌論文] ニューラルネットワークによる非線形時系列予測2006

    • 著者名/発表者名
      松葉育雄
    • 雑誌名

      日本信頼性学会誌 26巻6号

      ページ: 442-450

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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