研究概要 |
0)実験用ゲノムデータの入手(実験準備) ・細胞性粘菌データは、筑波大学・漆原教授のDB構築を共同研究者の安永教授が協力し、入手できた。 ・また、生物種を比較するためのリボソームたんぱく質の塩基配列データは、本学、フロンティア研究センタの剣持助教授のDB作成を、当研究室の学生たちが協力し、入手できた。 1)遺伝子配列の数量化と乱れ尺度の創案 ・DNA塩基配列A, C, G, Tを3つ組(コドン)として読み、数量化し、各3つ組の出現頻度を、特徴量として自己組織化マップ(SOM)を作成し、生物種ごとに領域分けできることを見出した。 ・また主成分分析をSOMに付加すると領域分けの再現性が高い分析ができることが判明した。 2)遺伝子配列のカオス性からの解明 ・配列の乱雑さを1/f^αゆらぎのαを尺度として調べた。細胞性粘菌のステージごとの遺伝子発現量に差があることを見出した。 ・この解析のために2,3,5を基数とする混合基底のFFTプログラムを創作した。 3)遺伝子配列の類似度判定法の考案 ・DM塩基配列を固体量子論の一次元格子に見立てて、長距離、短距離のポテンシャルエネルギーを定義すると、それが生物種を概分類する尺度として使えることを示した。 ・このためボルツマン分布関数を含む連立非線型方程式を解くプログラムを創作した。
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