研究課題/領域番号 |
17500156
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
王 碩玉 高知工科大学, 工学部, 教授 (90250951)
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研究分担者 |
水本 雅晴 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (40029541)
土谷 武士 北海道工業大学, 工学部, 教授 (90001172)
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キーワード | 距離型ファジィ推論法 / 距離 / 推論 / 集合 / ファジィ集合 / 知識 / 知識半径 / 離散値ファジィ集合 |
研究概要 |
本研究では、離散値ファジィ集合間の距離計算法及び推論アルゴリズムを開発し、実のシステムにおいてその有効性を実証することにより、連続値ファジィ集合も離散値ファジィ集合も取り扱える、距離型ファジィ推論法の理論体系を構築する。さらにこれらの成果を集積する「ヒューマン推論エンジンシステム」を開発して、フリーソフトウェアとして全世界に発信する。具体的に平成17年度では計画のとおり下記の四項を完成した。 1.Hausdorff距離空間理論を利用して、従来より少ない計算量で簡単に計算することができ、且つ多変数の前件部にも適応できる、離散値ファジィ集合間の距離計算式を開発した。 2.後件部は連続値ファジィ集合の場合では、先に提案している、分解定理を利用した基本アルゴリズムを使えば結構であるが、後件部は理離散値ファジィ集合の場合では、「位相平均」の概念を利用して、推論アルゴリズムは新規開発することが必須である。離散値ファジィ集合に適用できる距離型ファジィ推論の基本アルゴリズムを開発することが成功している。 3.人間が思考や推論を行うときに、知識を選択的に利用している。「知識半径」の概念を導入することで、人間の知識選別行為を表現することを提案し、整数である「知識半径」をランダムに変えることと、ある規則したがって変えることにより、同一の推論アルゴリズムに対しても、推論の知識が違うため、事実に対して常に同じ結論を下す機械的推論ではなく、人間のように一定の事実でも異なる結論を下す行為を実現することができた。 4.人間が偶にはとんでもない発想をする。ここでは、正の値しか取れない距離値を用いて実現するアプローチの1つとして、諸前件部と事実との距離値の間では、合理的にある引算を行って、マイナス要素を作り出すことにより、人間のような外挿的推論機能を実現することができた。
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