研究課題
基盤研究(C)
最近、企業との共同研究の成果として、また、大学等における知的財産としての特許に対する関心が一層高まりつつある。このため、産学連携活動に対応する大学側の研究機能の拡充のため、大学等が関係する特許出願状況を調査し、それらの特徴や過程を分析することはきわめて有意義である。この研究は、産学連携活動の成果となった、企業と大学研究者との共同特許出願数やその年次的な経過を調査することによって、どのような研究分野あるいはどのような業種で特許が出願されて、産学連携が積極的に行われ成果を生んでいるのかを検証して、今後の進展を図るための方向性を実証的、定量的に明らかにすることを目的とするものである。本研究では、これまで企業との共同または大学が独自で出願した特許について、実際に特許公報の情報を検索して、産学連携が積極的に行われている分野・業種と、活発でない分野・業種を詳細に明らかにし、研究者の属性や研究組織などの評価などと合わせて検討して、大学の特許出願や産学連携の有効性の範囲・程度についての知見を得ることができた。これにより、様々な分野における出願状況が時系列的に分析でき、今後に向けた効果的な産学連携の方法が得られ、大学経営や産業政策に資することを目的として、どの分野において我が国が今まで以上に産学連携に力を入れるべきか、どのような方法で進めるのかの展望が提案できた。
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