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2007 年度 実績報告書

対称錐上の多変量解析の推測理論の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 17500185
研究機関日本女子大学

研究代表者

今野 良彦  日本女子大学, 理学部, 教授 (00205577)

研究分担者 白石 高章  横浜市立大学, 国際総合科学部, 教授 (50143160)
滝澤 由美  統計数理研究所, モデリング研究系, 准教授 (90280528)
津熊 久幸  東邦大学, 医学部, 講師 (50424685)
キーワードジョルダン代数 / 統計的決定理論 / 複素ウィシャート分布 / スタイン問題 / ミニマックス推定量 / 複素多変量楕円分布 / 標本共分散行列 / 非許容性
研究概要

多変量正規分布の平均ベクトルや共分散行列の推定問題において通常の標本平均や標本共分散行列が非許容的であると結果(いわゆるスタイン現象,スタインにより提案された新たな推定法を縮小推定と呼ばれている)がスタインにより示されて以来,スタイン現象や縮小推定法に関する研究がおおくなされている.しかし,縮小推定法の研究が現時点ではまだ十分に展開されていない統計モデルにおいて縮小推定法の考案とその最適理論の研究が本研究の目的である.古典的なモデルをこえたモデルにおいて,縮小推定法の有効性が理論的および数値実験比較の観点から示されれば,縮小推定法の適用が古典的な統計モデルを超えて適用可能なことが明らかとなる.
以上のことを目的として研究を進めた結果,本年度に得られた主な研究成果は次の5点にまとめられる.(1)ショルダン代数を利用した多変量統計モデルの体系的な研究の可能性を明らかにしつつ,対称錘上のウィシャート分布に関する現時点での先行研究を踏まえ,対称錘を記述するために重要な役割を果たすジョルダン代数についての基本的な事項について整理をした上で,対称錘上のウィシャート分布の期待値母数の推定問題において決定理論の枠組みから新たな推定量を導出し,その最適性について調べた。(2)さらに,対称錘上のウィシャート分布のなかでも,次数が2のモデルについてミニマックス推定量の新たな族を導出した.(3)多変量複素正規分布を含む複素多変量楕円分布モデルのスケール行列の推定問題を考え,スタイン損失のもとで縮小推定量を構成した.さらに,(4)複素多変量正規分散分析モデルにおける平均行列の推定問題を統計的決定理論を立場より議論し,体系的な改良型推定量の導出法を検討した論文が審査中である.また,(5)複素ウイシャート分布のスケール行列の推定問題を不変な2上損失のもとで議論した論文も審査中である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] A class of orthogonally invariant Minimax estimators for normal covariance matrices parametrized by simple Jordan algebras of degree 22007

    • 著者名/発表者名
      Konno, Y.
    • 雑誌名

      Journal of Statistical Studies 26

      ページ: 67-75

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Improving on the sample covariance matrix for a complex elliptically contoured distribution2007

    • 著者名/発表者名
      Konno, Y.
    • 雑誌名

      Journal of Statistical Planning and Inference 137

      ページ: 2475-2486

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Estimation of a normal covariance matrix parametrized by irreducible symmetric cones under Stein's loss2007

    • 著者名/発表者名
      Konno, Y.
    • 雑誌名

      Journal of Multivariate Analysis 98

      ページ: 295-316

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://mp-w3math.jwu.ac.jp/~konno/resarch1.html

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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