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2006 年度 実績報告書

線虫における新規匂い物質受容体、ベンズアルデヒド受容体の同定と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 17500257
研究機関姫路獨協大学

研究代表者

矢上 達郎  姫路獨協大学, 新学部創設準備室, 教授 (00363812)

研究分担者 五嶋 良郎  横浜市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (00153750)
小倉 顕一  横浜市立大学, 医学部, 助手 (20326028)
梶原 康宏  横浜市立大学, 大学院国際総合科学研究科, 準教授 (50275020)
キーワードDOPA / DOPS / 3,4-dihydroxybenzaldehyde / benzaldehyde / C06H5.7 / caenorhabditis elegans / chemotaxis / aversion
研究概要

新規線虫GTP結合タンパク質共役型受容体C06H5.7の生理的役割・作用機序の解明に取り組んだ結果、C06H5.7はbenzaldehydeを受容し、忌避行動に関与していることを明らかにした。線虫は、1000種以上の化学物質により誘引あるいは忌避行動を惹起される。これまでに化学感覚受容体の候補として数百の7回膜貫通構造を有するタンパク質が報告されているが、diacetylに対し誘引応答を示すOdr-10が同定されたのみである。C06H5.7は化学感覚受容体の候補としては挙げられていなかったが、本研究においてbenzaldehydeに対し忌避応答を示す化学感覚受容体として同定された。忌避行動に関与している化学感覚受容体として、世界で初めてC06H5.7を同定した点に本研究の意義がある。忌避物質に対する感覚受容体として同定されたC06H5.7は、誘引物質に対する感覚受容体Odr-10とは異なる特徴を有している。Odr-10が揮発性匂い物質であるdiacetylのみを受容しているのに対し、C06H5.7は揮発性匂い物質であるbenzaldehydeばかりでなく、水溶性物質である3,4-dihydroxybenzaldehyde、3,4-dihydroxybenzoic acidおよび4-hydroxyphenyllactic acidをも受容しうることが見出された。Odr-10が揮発性匂い物質diacetylを受容しているAWA感覚神経細胞でのみ発現しているのに対し、C06H5.7は揮発性匂い物質benzaldehydeを受容しているAWC感覚神経細胞での発現は検出されなかった。AWC感覚神経細胞は低濃度benzaldehydeによる誘引行動に関与しているので、C06H5.7変異体ではこの誘引行動に異常が見られなかったことと一致していた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] L-3,4-Dihydroxyphenylalanine-induced c-Fos expression in the CNS under inhibition of central aromatic L-amino acid decarboxylase2006

    • 著者名/発表者名
      Shimamura M, Goshima Y
    • 雑誌名

      Neuropharmacology 50・8

      ページ: 909-916

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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