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2006 年度 実績報告書

活性酸素を起因とするガン発症モデルマウスの構築と解析

研究課題

研究課題/領域番号 17500291
研究機関東海大学

研究代表者

石井 直明  東海大学, 医学部, 教授 (60096196)

キーワードミトコンドリア / 電子伝達系 / 複合体II / SDHC / 活性酸素 / マウス培養細胞 / マウス / 腫瘍
研究概要

正常細胞における細胞内酸化ストレスは、その大部分がミトコンドリアから発生する活性酸素に起因する。本研究においてミトコンドリア電子伝達系複合体IIのサブユニットであるSDHCに変異をもつマウスmev-1培養細胞(NIH3T3培養細胞)を構築し、ミトコンドリアからの活性酸素発生量の増加、それにともなうアポトーシス(細胞死)や、ヌードマウスに移植すると腫瘍を形成するような形質転換が生じることを確認した。ヒトにおけるこの遺伝子変異はパラガングリオーマを生じることが知られている。哺乳類におけるこの遺伝子の機能と酸化ストレスとの関わりを検証するために、マウス細胞に導入した同じ変異遺伝子を持つトランスジェニックマウスを構築し、組織から活性酸素が過剰発生していることを確認した。しかし、このマウスは不妊であったため、ミトコンドリアからの活性酸素の発生量や発生時期をテトラサイクリン(Tet)により生体外部から任意に制御可能(Tet-on/offな条件付遺伝子組換えTet-mev-1マウスを作製した。
Tet-mev-1マウストランスジェニックマウス(mev-1/-):現在、14系統のマウスを維持し、そのうちNo.37系統について詳細に調べている。
(1)脳、筋肉、肺、肝臓、腎臓、脾臓、膵臓、胃、睾丸、筋肉の10の器官・臓器から細胞を抽出し、テトラサイクリンによるSDHC遺伝子の誘導を観察した。その結果、脳と筋肉を除く器官・臓器で誘導が確認された。
(2)農薬として使われ、生体内で活性酸素を産生するパラコートに対する感受性を調べた。その結果、パラコートに対して高感受性を示すことが確認された。
(3)各臓器のアポトーシスの頻度を解析中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Age-related changes of mitochondrial structure and function in Caenorhabditis elegans2006

    • 著者名/発表者名
      Yasuda K et al.
    • 雑誌名

      Mechanisms of Ageing and Development 127

      ページ: 763-770

  • [雑誌論文] The role of the electron transport gene SDHC on lifespan and cancer2006

    • 著者名/発表者名
      Ishii N et al.
    • 雑誌名

      Experimental Gerontology 41

      ページ: 952-956

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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