研究課題/領域番号 |
17500312
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
立花 亮 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80305614)
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研究分担者 |
山内 清 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00047325)
田辺 利住 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20315972)
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キーワード | バイオマテリアル / FGF2 / BMP2 / Chitin binding domain / Cellulose binding domain |
研究概要 |
(ターゲットとなるバイオマテウアルの作成)ターゲットとなるバイオマテリアルとして、すでに生体適合性および生体内での吸収性が示されているセルロースおよびキチンを用いた。これらは多糖であるが非水溶性であり、特殊な溶媒(LiC1含有ジメチルアセトアミドあるいはリン酸溶液(強酸性))にしか溶けない。これらに溶解させたセルロースおよびキチン溶液を食塩粒あるいはスクロース粒の入ったポリプロピレン製96穴プレートに導入し、エタノールで表面をゲル化させ、水中でLiC1や溶媒を溶出することで、多孔性のゲル状のスポンジを得ることが出来た。 (FGF2およびBMP2のクローニング)FGF2はHeLa細胞のcDNAを鋳型として、PCRを行い成熟部分をコードする遺伝子を得た。BMP2はL929細胞から得たゲノムを鋳型として、PCRを行い成熟部分をコードする遺伝子を得た。 これらはシーケンスによって確認した。 (Chitin binding domain(ChBD)およびCellulose binding domain(CBD)との融合タンパク質作成)ChBDはBacillus circulansのキチナーゼ遺伝子の一部をPCRによってコードする部分を得た。CBDはHumicolaのセルラーゼ遺伝子の一部をPCRによってコードする部分を得た。これらは発現ベグターpGEXに"sequential Smal cloning"法によってそれぞれ組み入れた。さらにFGF2,BMP2遺伝子を下流にそれぞれ組み入れた。得られたプラスミドはすべてシーケンスによって目的のものが作成されていることを確認した。 (融合タンパク質の発現)現在、上記融合タンパク質の発現に関して、最適条件を検討中である。 (ChBDおよびCBDのバイオマテリアルとの結合性の確認)上記融合タンパク質とは別にGFPとの融合タンパク質を作成し、結合性の確認を行った。ChBDはキチンスポンジに強く結合した。CBDはセルローススポンジに強く結合し、また、キチンにも弱く結合し、時間とともに放出した。徐放性をもつ組み合わせであると考えられた。
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