研究課題/領域番号 |
17500332
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
猶原 隆 愛媛大学, 理工学研究科, 助教授 (50093935)
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研究分担者 |
渡部 祐司 愛媛大学, 理学部, 助教授 (20210958)
青野 宏通 愛媛大学, 理工学研究科, 助教授 (00184052)
前原 常弘 愛媛大学, 理工学研究科, 講師 (40274302)
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キーワード | 癌治療 / ハイパーサーミア / ラジオ波焼灼療法 / フェライト粉末 / 高周波誘導焼灼法 / ヒシテリシス損失 / 動物実験 |
研究概要 |
今年度、本研究において実施した実験内容、及び得られた主な結果は下記の通りである。 1.粉末フェライト投与剤(磁性流体)の作製 各種の酸を用いてpH調整を行うことで、コロイド粒子の分散性を調べた。塩酸を用いた場合、pH1〜pH3の範囲で高い分散性が得られた。しかし、クエン酸、リンゴ酸、吉草酸を用いた場合には、いずれもすべてのpH領域で凝集が起こった。MgフェライトとMg_<0.5>Ca_<0.5>フェライトについては、調整剤として酢酸を用いた場合に、pH1〜pH3の範囲で分散性が認められた。 マグネタイトのコロイド溶液については、ろ過のみを繰り返し行うことで分散性が著しく向上した。 2.針状Mgフェライト針の作製と動物実験 ウサギを用いた動物実験において、高周波誘導加温法による肝臓の選択的な凝固壊死が観察された。したがって、針状Mgフェライトは肝癌焼灼療法への適用材料として有望と考えられ、体内留置した際の安全性の確認が急務とされる。 3.臨床試験用装置の試作と改良 昨年度試作した、高周波誘導焼灼療法に用いる「臨床試験用装置」を改良した。コイル形状については、曲面型と円筒型の2種類を作製して動物実験を行った。これにより、本研究で試作・改良した装置による肝癌の高周波誘導焼灼は十分に可能であることが分かった。
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