研究課題/領域番号 |
17500340
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
弓場 雅夫 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (60351821)
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研究分担者 |
増山 理 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70273670)
舛谷 元丸 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (30289079)
中尾 伸二 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (80309450)
坂田 泰史 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (90379206)
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キーワード | 循環器・高血圧 / 血管内超音波 |
研究概要 |
1>超音波RF信号を採取にあたって、関心領域の大きさや計測する心周期が解析結果に及ぼす影響を検討するため、計測条件を色々と変更してデータを取り込み、相関次元を算出した。実際には計測の容易さから、血管のデータではなく心筋のデータを用いて行った。健常成人や心筋梗塞、高血圧症などを含む心疾患患者で心筋RF信号を取り込み、その心筋RF信号をカオス理論で解析し求めたアトラクタ(軌跡)より相関次元を算出したところ、関心領域の大きさやノイズとしてのスペックルエコーの有無、及び心周期に大きく影響を受けることが判明した。 2>血管内超音波による血管壁からの超音波RF信号は超音波の減衰やゲインに影響されるため群間における値のオーバーラップが大きく、個々の症例の評価を行う際には、その精度に限界があることを確認した。そこで、超音波RF信号の標準化を行うため、冠動脈に留置したステントの信号を絶対反射物として利用する方法試みたが、探触子よりステントまでの距離が均一でないため、絶対信号としての評価が困難であることが判明した。そこで、現在は生理食塩水を使用したネガティブコントラストとその直後の血管壁の信号値の比をとる方法の妥当性を検討中である。 3>超音波RF信号のカオス解析を血管内超音波に応用し、プラークの評価を試みた。探触子より超音波ビームが放射状に256方向に出ること、RF信号の1列のサンプリングデータが71個と少ないことなどより、心筋の場合と同じ手法での解析は行えないことが判明した。そこで、カオス解析を行い相関次元を算出するには不利な要素が多いが、複数列のデータを使用すること、相関次元の算出には最尤推定法を導入したJ法を使用することで解析を可能にできるか、現在検討中である。
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