研究課題
前年度までに開発したファントムセンセーシヨセと仮現運動のセンサフュージョンの知覚・認知状況を事象関連脳電位および心理的反応から推定するための実験システムをベースに、変調振動刺激弁別特性、仮現運動・ファントムセンセーションの知覚特性に関する実験データの蓄積とその解析・評価を行った。特に今年度はこファントムセンセーションと仮現運動のセンサフュージョンと伝達情報とを関連付けぐその情報伝達精度について検討を行ってきた。ファントムセンセーションと仮現運動めセンサフュージョンを利用し、ベクトル情報を伝達手法や、ベクトル刺激と点刺激の弁別という情報伝達を前提とした新たな刺激弁別パラダイムを考案するとともに、事象関連脳電位との関連性についても検討を行った。更に振動刺激素子間の仮現運動、ファントムセンセーション像-振動刺激素子間の仮現運動、そしてファントムセンセーション像間の仮現運動という3種類の仮現運動を利用する情報伝達のアプリケーションについて検討し、その1つとして変調振動刺激を用いた本人認証システムを考案して特許出願(特願2006-123779)を行った。この認証システムは、従来のシステムが採用している登録情報(認証キー)、その多くが(生体認証も含めて)視覚情報であることに着目し、これを触覚情報で代替したものである。単純なシステム構成でありながら、視覚的な情報の漏洩を防止し、更に登録情報(認証キー)の可変性を実現している点に特徴がある。
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