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2007 年度 実績報告書

開心術後の心臓リハビリテーションが細胞性免疫機構に及ぼす効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17500369
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

牧田 茂  埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (40316708)

キーワード開心術 / 心臓リハビリテーション / 細胞性免疫
研究概要

虚血性心疾患に対する包括的心臓リハビリテーション(心臓リハ)の効果はすでに内外で認められているが、わが国において積極的に行っている施設はまだ少ない。術後や発症後の抵抗力の低下した患者に対しての過度な運動は更なる免疫機能の低下を招くことが危惧される。しかし、これまで心臓リハが及ぼす免疫機能への影響を調査した研究は内外を通じていまだ見られない。本研究は、開心術後または心筋梗塞発症後に低下する細胞性免疫機能に対して、運動療法を中心とする心臓リハがどのような影響を及ぼすか、回復期外来通院型心臓リハを実施しその効果を検討した。【対象、方法】急性心筋梗塞後または冠動脈バイパス術後に急性期心臓リハを行い、引き続き退院後も外来通院による心臓リハを希望した男性患者9名(平均年齢63.4±6.1才)を対象に、外来での患者教育を含めた運動療法(週1回)と在宅での歩行運動を指導した。加えて細胞性免疫機能としてNK(natural killer)細胞活性と可溶性TNFレセプター1の変化を静脈血にて測定した。【結果】期間中に重篤な事故は皆無であった。peakVO2は16.8±2.7から19.4±2.2kL/kg/min(p=0.008)と増加し、脂質代謝はHDLコレステロールが42.0±10.9から49.0±10.4mg/dL(p=0.028)と改善した。NK細胞活性は49.4±14.7から50.2±11.2%に増加したが有意ではなかった。また同様に可溶性TNFレセプター1は1283±634から915±102pg/mLと減少したが傾向にとどまった(p=0.051)。【結論】外来通院型心臓リハはわが国において普及されるべきシステムであり、細胞性免疫やサイトカインにおいても悪化をきたすことはなく,安全でかつ効果の認められることが十分期待できる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 心疾患のリハビリテーション2008

    • 著者名/発表者名
      牧田 茂
    • 雑誌名

      保健の科学 50(2)

      ページ: 110-115

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 心臓リハビリテーションの実際と効果2008

    • 著者名/発表者名
      牧田 茂
    • 雑誌名

      Jpn J Rehabil Med 45(3)

      ページ: 163-168

  • [雑誌論文] 虚血性心疾患患者に身体活動はどこまで許されるか2007

    • 著者名/発表者名
      牧田 茂
    • 雑誌名

      臨床スポーツ医学 臨時増刑号 24

      ページ: 152-162

  • [学会発表] 虚血性心疾患患者の回復期外来通院型心臓リハビリテーションの効果2008

    • 著者名/発表者名
      牧田 茂、内田 龍制
    • 学会等名
      第39回日本リハビリテーション医学会関東地方会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-03-08
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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