認知症行動障害(BPSD)の改善事例についてインタビュー調査した内容を分析し、23項目の行動障害の内容を抽出した。その内容は、被害妄想、暴言、落ち着きが無い、作話、外出して戻れない、幻視、幻聴、大声、目が離せない、泣く、介護への抵抗、収集癖、昼夜逆転、俳徊、火の不始末、トイレ以外で排泄、排泄物をさわる、異食、破壊、性的トラブル、無関心・無気力であった。 同様にして、41項目の行動障害への介入方法を分類した。介入の内容は、薬の調整、視覚・聴覚の低下への対応、疾患への対応、低栄養への対応、脱水への対応、便秘への対応、うつ状態への対応、疲労・睡眠不足への対応など身体的・精神的健康への介入11項目、広すぎる・狭すぎる環境への対応やリズムのない生活への対応など、環境への介入10項目、課題を簡単なものに変える、自分で出来ることをさせるなど、課題への介入5項目、会話できる時間の確保、指示しないなど、コミュニケーションへの介入7項目、家族介護者の不適切な介護への対応、介護ストレスへの対応など、家族介護者への介入8項目であった。 次に、明らかになった行動障害の内容と介入方法がどのように関連したかを調査するための調査票を作成した。 プレ調査を行い、具体的な記入例が必要であることがわかり、事例を元に記入例を開発した。調査票には、記入例を添付し、倫理委員会の承認を得た後に、35施設・機関に郵送し記入を依頼した。
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