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2005 年度 実績報告書

ドーピング規制薬物を利用したトレーニング適応の分子機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17500421
研究機関金沢大学

研究代表者

北浦 孝  金沢大学, 保健管理センター, 助教授 (00143868)

キーワードクレンブテロール / 筋芽細胞 / MyoDファミリー / Notchシグナル / Delta-like1 / Myostatin / Numb / IGF-1
研究概要

ドーピング規制薬物としてのβ_2アゴニスト(アドレナリン受容体作動薬)を利用してトレーニングによる骨格筋肥大を誘導する原因である核内調節機構を検討する必要から第一に筋核の増加メカニズムを解明する目的で以下の項目を解析した。(1)筋原性分化を制御するMyoDファミリーの中で非筋細胞から筋芽細胞への運命決定に働くMyoD、筋芽細胞から筋管細胞への最終分化に働くmyogenin(2)骨格筋成長に関与し、タンパク質合成を促進させるIGF-1、機械的負荷により発現が誘導されるMGF、骨格筋形成のnegative regulatorとして機能するMyostatin(3)筋原性前駆細胞の増殖及び分化に関連するNotchシグナルで、その活性化が筋芽細胞の増殖を強力に促進する膜受容体Notch1、そしてNotchのリガンドであるJagged1、Delta-like1、Notchの細胞内ドメインの核への移行を制御するNumbなどを検討対象にした。これらの因子へのクレンブテロール投与の影響をそれぞれのmRNA発現について解析した結果、MyoD familyでは、MyoDのmRNA発現のSOLにおける増加が観察された。またMyogeninに関してはSOL、EDLともに有意な増加が観察された。骨格筋成長に関与する因子への影響については、IGF、MGFのmRNA発現はいずれもSOL、EDLともに変化がなかった。また、MyostatinのmRNAに関しても変化が見られなかった。Notchシグナルへの影響については、Notch1、Jagged1のmRNA発現も変化がなかった。しかし、Delta-like1、NumbのmRNA発現はともにSOLでは変化がなかったが、EDLでは有意な増加が見られた。これらは細胞の活性化を示唆しているが、逆に癌細胞などの代謝や増殖をも促進する危険性があり、詳細を検討中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Effects of clenbuterol on MyoD,UCP3,MCT1,CD147, and Myosin-HC Isoforms of Rat Skeletal Muscles2005

    • 著者名/発表者名
      Kitaura Takashi
    • 雑誌名

      Med.Sci.Sports Exerc. 37・5

      ページ: 245

  • [雑誌論文] クレンブテロール投与のラット骨格筋におけるmyogenin発現への影響2005

    • 著者名/発表者名
      松本 健太郎
    • 雑誌名

      体力科学 54・6

      ページ: 468

  • [雑誌論文] 骨格筋肥大とβ_2-agonistとの関連2005

    • 著者名/発表者名
      北浦 孝
    • 雑誌名

      体力科学 54・1

      ページ: 57-62

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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