• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

連続足踏み動作からみた人間の下肢運動のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 17500437
研究機関愛知県立大学

研究代表者

湯 海鵬  愛知県立大学, 文学部, 教授 (60227551)

キーワード足踏み動作 / 動作解析
研究概要

1.目的
本研究の目的は、足踏み動作から人間の下肢動作の特徴を明らかに、少年から高齢者まで多人数の足踏み動から、人間の下肢動作の加齢に伴う発達と退行の特徴を明らかにすることである。
2.結果
最大努力で行う下肢の動作を多くの回数を得るために、その場での全力足踏み動作を動作対象にした。被験者は、整形外科疾患を有しない少年から高齢者の被験者を用いた。各試技は、被験者の正面約10mからビデオカメラを用いて撮影された。撮影された映像から膝の動きをディジタイザーによって読み取り、膝挙上回数、膝挙上の垂直変位、膝挙上の総距離、膝挙上の平均速度及び平均パワーを算出した。足踏み動作の試技を撮影する同時に、股関節屈曲筋力を測定した。
15秒間の足踏み動作の男子の回数は34.2、女子の回数は31.7、全員の平均回数は33.0回であった。加齢とともに、膝挙上平均距離、膝挙上平均速度の有意な低下は見られた。平均距離については、青年群に対して、中年群と高齢群の低下率はそれぞれ7.79%、79.48%であった。平均速度については、青年群に対して、中年群と高齢群の低下率は、それぞれ17.30%、79.95%であった。しかし、膝挙上の平均時間については、加齢にともなう有意な変化は見られなかった。筋力の減少にともない、膝挙上平均距離と膝挙上平均速度はともに有意に減少していることが見られた。しかし、膝挙上平均時間については、筋力の変化にともなう有意な変化は見られなかった。距離的バラツキは、時間的バラツキより大きく、加齢によって、距離的、時間的バラツキともに増大した。また、筋力の減少につれて、距離的バラツキは大きくなったが、時間的バラツキについては、有意な変化は見られなかった。
3.結論
加齢によって、膝挙上の垂直距離、速度が低下した。この低下は股関節屈曲筋力の低下によるものと思われる。膝挙上の時間は、加齢、股関節屈曲筋力の低下と関連した顕著な変化がなかった。足踏み動のバラツキは、膝挙上の空間的なバラツキについては、加齢、筋力低下と共に増大の傾向にあったが、時間的なバラツキについては筋力と関係なくほぼ一定であった

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 8年間における高齢者の歩行動作の変化2007

    • 著者名/発表者名
      湯海鵬
    • 雑誌名

      バイオメカニズム学会誌 31-1

      ページ: 37-44

  • [雑誌論文] 巧みな歩行と腕振り2006

    • 著者名/発表者名
      湯海鵬
    • 雑誌名

      体育の科学 56-3

      ページ: 156-161

  • [雑誌論文] 階段昇降トレーニングが歩行能力に及ぼす影響2006

    • 著者名/発表者名
      湯海鵬
    • 雑誌名

      体育の科学 56-9

      ページ: 748-753

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi