研究課題/領域番号 |
17500452
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
田中 守 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00163577)
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研究分担者 |
進藤 宗洋 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (30078539)
田中 宏暁 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00078544)
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キーワード | ハンドボール / 筋損傷 / 無気的走パワー / サッカー / 間欠的発揮能力 / 血中ミオグロビン / ラグビー / 血中CPK |
研究概要 |
コンタクトスポーツにおける筋損傷と無気的パワー・筋力の間欠的発揮能力との関係を検討することを目的に、2年目の平成18年度は、昨年に引き続きサッカー競技における試合後の筋損傷程度と試合中の活動特性についても検討し、またハンドボール競技については実力差のあるチーム間の練習試合における筋損傷程度と試合中の活動特性を、ラグビー競技については筋損傷とゲーム貢献度や無気的走パワーの間欠的発揮能力との関係ついて検討した。 まず、サッカー競技おいては、男子大学生12名を対象に紅白戦を実施し、試合前後の血中myoglobinとCPKを分析した。血中myoglobinは試合終了45分後に156±57ng/ml、CPKは試合終了24時間後に293±115IU/lの最大値となり、昨年度のラグビー競技とハンドボール競技に比べ低値となった。サッカー競技においては、血中myoglobinと身体接触(r=0.727、P<0.01)やダッシュやターン(r=0,858、P<0.01)との間に有意な正相関がみられたが、これらを中心とした総合的な活動量との間に相関係数0.876の最も高い有意な(P<0.01)正相関がみられた。 ハンドボール競技においては、大学生と日本トップリーグチームとの練習試合における男子大学生の筋損傷を分析したところ、昨年度とは異なり血中myoglobinは試合終了45分後に162±40ng/mlと低値を示した。実際の試合では、選手の交代が自由に頻繁に行われることが原因と思われるが、血中myoglobinとシュート数との間に相関係数0.822の有意な(P<0.01)正相関がみられたことから、シュートに絡む激しい身体接触や倒れ込みによる打撃が大きな筋損傷を引き起こしていると考えられ、シュートの最も多い選手が攻撃のみ出場で血中myoglobin276ng/mlとなった。 ラグビー競技においては、血中myoglobinとゲーム貢献度とは昨年度同様の正相関関係が見られた。血中myoglobinと無気的走パワーの間欠的発揮能力との関係ついては、間欠走の終末平均走スピード(r=0.782、P<0.01)や12分間走(r=0.672、P<0.05)との間に有意な正相関がみられた。
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