本年度は、研究成果を発表し、国際比較のための準備を行った.成果の発表では、日本体育学会で「バレーボールにおける社会的アイデンティティについて」を研究協者下川浩一が発表した.また、バンコクで開催されたアジア南太平洋ネポーツ心理学会でほ、遠藤が「Consideration about the group norm and social identity in volleyball players」、阿江が「Social identity in sports team-image deference between high school teams and college teams」を発表した. 国際比較は台湾のバレーボール選手を対象に社会的アイデンティティと集団規箪についての調査を行った.また、ヨーロッパのスポーツ集団についての考えを分析するために、ドイツに調査を依頼しているが、まだ結果をまとめる段階にはない. スポーツ集団の心理的環境は、競技性が高くなるとマイナスになる傾向が認められたが、男女差や種目によっても違いが見られた.三宅は、一般学生を対象に彼らの集団意識がどこに帰属するかを検討した.その結果、「家族」に帰属するものが多く、特定の集団に帰属するスポーツ競技者とは大きく異なることが見出された.文化の異なる外国のデータを分析し、日本のズポーツ集団の特性を明確にすることが次の課題である.また、規範の分析からも、集団に関与する新たな要因が見出された.
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