研究課題/領域番号 |
17500456
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研究機関 | 安田女子大学 |
研究代表者 |
友末 亮三 安田女子大学, 家政学部, 教授 (50320031)
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研究分担者 |
田村 聡一郎 安田女子大学, 現代ビジネス学部, 助教授 (80227280)
木村 達志 安田女子短期大学, 保育科, 助教授 (70234367)
吉成 啓子 白百合女子大学, 文学部, 教授 (50174967)
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キーワード | スポーツ動作 / 画像処理 / 回転運動 / 捻れ運動 |
研究概要 |
本研究の目的は、画像の固有パターン認識手法を用いて体幹部分の回転・捻れ運動と巧みさとの相関を明らかにすること、およびフーリエ・ウェーブレット変換法を用いて、スポーツ動作の巧みさの客観的尺度化の可能性を検討することである。スポーツ動作からの巧みさの抽出には、データ作成者の主観が内在する。データ作成者が巧みな動作をあらかじめ経験的に捉えている場合、「熟練者の動作」=「巧みな動作」という主観的議論にとどまることが多い。そこでこの主観的要素を客観化するために数学的手法を用いた。すなわち、フーリエ変換法によって抽出された動作の相違部分に、ウェーブレット変換の多重解像度解析法を適用するフーリエ・ウェーブレット変換法により、動作の特徴抽出画像処理を行なう。またスポーツ動作の形態的特徴である非対称性・線の揺れは発散ベクトルと回転ベクトルの方向の強さの分布で抽出する。さらに色彩の固有値は、赤・青・緑画素成分から構成されるデータを3次元空間へ画素分布表示を行なうことによりその固有値を明らかにする。 本年度は体幹部分の回転運動や捻り運動に着目し、様々な動作の「巧みさ」に関わっている基礎データの抽出を行った。今回はテニスのサーブ、グラウンドストローク、バドミントンのスマッシュ、サイドドライブなど打撃動作のほかに、走動作、歩行動作といった基本運動も分析対象とした。打撃動作においては、中枢側のsegmentの動きが先行し末梢側のsegmentの動きが後に続く、すなわち捻り運動が含まれる動きが望ましいとされているが、こうした動作がうまくできているかどうかは、数値化して把握できるということが多くの動作で示された。本研究課題は現在、巧みな動作を科学的に指導する方法を実験的に明らかにする段階に入っており、最終年度である次年度にその具体的な内容をまとめて提示する予定である。
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