本年度の研究実施計画に基づいて実験および解析をすすめた。 ・実験としては、球技選手を対象として「連続した折返し走」をサッカー部およびラグビー部の幅広い競技レベルで実施する計画だったが、実際には松江高専の学生のみを対象とした計測しかおこなえなかった。もうすこし競技レベルの高い選手を対象としたデータ収集を行いまとめることが必要となる。 ・同様に屋内競技であるバスケットボールおよびハンドボールの選手を対象とした「連続した折返し走」の実験を行った。距離・本数(時間)の設定を決定するために予備実験として行った実験では、有効な設定を確定することができなかった。原因としては、バスケットボール部とハンドボール部では普段の体力的なトレーニング実施状況が異なり、極端な二極化の傾向を示したことが考えられる。 ・本年度中に疾走速度維持能力評価のための指標(球技)を作成することはできなかったが、以前に作成した短距離走者を対象にした指標をもとにして継続して収集したデータをもとに「走り方」に関する研究報告を行った。(卒業研究:松江工業高等専門学校 電気工学科5年 桑原康太 学会発表) ・「連続した折返し走」を実施する際に、最初から全力で走る場合(急加速走)と、前半を抑えて走る(緩加速走)場合では、努力度合いには大きな違いがあるが、トータルタイムに有意な差は認められなかった。また、この傾向は競技レベルが低い場合に顕著であることがわかり、学会で報告した。 (平成17年度 電気・情報関連学会中国支部 奨励賞)
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