研究課題/領域番号 |
17500544
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研究機関 | 青森県立保健大学 |
研究代表者 |
藤田 修三 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (20173429)
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研究分担者 |
嵯峨井 勝 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (80124345)
森永 八江 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (40404818)
駒田 亜衣 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (00404814)
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キーワード | 生活習慣病改善 / 食生活改善 / PBL学習 / 介入調査 / 健康教室 / 栄養指導 / 運動指導 |
研究概要 |
平成18年度も昨年度と同様、青森県黒石市で健康調査を行った。研究テーマは近年高脂血症の解釈を巡り議論されているので、「肥満の改善」をテーマとし調査を行った。調査方法は昨年度とほぼ同様で、住民検診結果に基づき無作為抽出して介入群と非介入群に分け、健康指標測定後、4ヶ月間調査を実施した。ただ、新たな健康指標として加速度脈波測定(昨年度同科研費申請備品)を加え、また運動指導を健康運動指導士に依頼しダンベル、健康体操、ストレッチ、トレーニングルーム使用法などの指導し、食生活と運動の両面から健康指導を追加した。 研究の結果、調査の前後で対照群に比べ介入群で緑黄色野菜が増加していた。関連し、栄養素等摂取量のβカロテンおよびビタミンKが調査の前後で対照群に比べ介入群で増加していた。介入群は健康教室の講話やグループ学習と個人栄養指導、また写真法による食事調査により自身の食生活を写真撮影し客観的に把握したことにより、食生活における行動変容が生じたものと考えられた。運動についてみると、介入群において歩数が1ヶ月目に比べ2ヶ月目で有意に増加していた。調査後に実施したアンケート調査で、調査前と調査後の体調を聞いたところ、対照群では変わらないと答えた人が88%であったのに対して、介入群ではやや良いと答えた人が71%であった。食生活および運動習慣に行動変容がおき、本健康教育プログラムが介入群の健康状態に良い影響を及ぼしたと考えられた。 結果的に非介入群の体重、BMI、体脂肪率が有意に増加したが、介入群の体脂肪率は低下の傾向にあった。血中コレステロールに関して介入群は低下傾向、非介入群間は増加傾向であったが、両群間に有意な差は見られなかった。しかしながら両群の間に収縮期血圧の有意な改善、今回から導入の加速度脈波から導き出される血管老化度及び血管年齢に有意な改善がみられた。
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