研究課題
基盤研究(C)
血圧上昇には活性酸素が関与していることが明らかになってきた。高血圧状態では活性酸素が増加し、また動脈硬化進展に関与する炎症細胞(単球/マクロファージ;MΦ)の活性化、遊走や血管内皮への接着等がみられる。一方、小豆は古来より薬用として用いられ、「健康によい」とされながら高血圧の予防・改善に関連したエビデンスはほとんどなかった。そこで、研究代表者らは小豆ポリフェノール(小豆PP)の高血圧における生理的役割を明らかにするために、高血圧モデルラットに小豆PPを投与し、血圧の上昇、活性酸素の増大および血管や臓器へのMΦ浸潤に及ぼす影響を検討した。実験1:高血圧状態(収縮期220mmHg以上)にある脳卒中易発症高血圧ラット(SHRSP)に小豆PP含有飼料を投与し、収縮期血圧を測定し、大動脈や腎臓中のNAD(P)Hオキシダーゼ由来のスーパーオキシド(0_2^-)量をルシゲニン化学発光法により測定した。その結果、大動脈や腎臓の皮質中の0_2^-量が有意に低下した。重篤な高血圧状態では小豆PP投与による高血圧の改善はみられなかったが、小豆PPは0_2^-量を低下させ、血管内皮障害を軽減・改善する可能性が示唆された。実験2:自然発症高血圧ラット(SHR)に小豆PP含有飼料を与え、収縮期血圧を測定した。また心臓及び腎臓中のNAD(P)Hオキシダーゼ由来の0_2^-産生量をルシゲニン化学発光法により測定した。さらに、免疫染色を施しMΦ陽性数を計測した。その結果、小豆PPはSHRの血圧上昇を抑制し、心臓及び腎臓中の0_2^-量を低下させた。また心臓や腎臓へのMΦ浸潤を抑制した。以上の結果から、小豆PPは血圧上昇抑制作用をもち、活性酸素の増大や血管や臓器へのMΦ浸潤を抑制することを明らかにした。
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