研究概要 |
1.各種野菜が味噌の抗酸化力におよぼす影響をトルロックス当量で評価した。 昨年度測定した味噌の抗酸化力(DPPH-IC_<50>とO_2-IC_<50>)をトルロックス当量で測定し直し、DPPH-SCとORACで評価した。この評価法により、抗酸化力の強さがDPPH-SCとOIUCの数値に比例し、野菜の抗酸化力の判定が容易になった 2.野菜と調理した味噌が生体内抗酸化力におよぼす影響をラットの肺を用いて調べた。 野菜と加熱した味噌の上清をラットの肺ホモジネートの上清に加え、SOD活性,GSH-Px活性と12-HETE生成量に及ぼす影響を調べた。ニンニク、ゴボウ、葉ネギはSOD活性とGSH-Px活性や12-HETE生成を促進し、タマネギ、チンゲンサイとピーマンはSOD活性を促進し、白ネギはSOD活性と12-HETEの生成を促進し、ナスはGSH-Px活性と12-HETEの生成を促進した。これらの結果から、味噌をニンニク、ゴボウ、葉ネギ、タマネギ、チンゲンサイ、ピーマン、白ネギやナスと加熱調理すると、これらの野菜が味噌の生体内抗酸化作用を増強することが示唆された。 3.生体内抗酸化力を維持・増進させる調理法 味噌の抗酸化力は蒸す、煮る、妙める、焙る、加圧加熱の順に強く、ニンニク、ゴボウ、葉ネギ、タマネギ、チンゲンサイ、ピーマン、白ネギやナスと加熱すると強くなった。
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