研究課題/領域番号 |
17500560
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 東京農業大学 (2007) 名古屋女子大学 (2005-2006) |
研究代表者 |
福田 靖子 東京農業大学, 応用生物科学部, 客員教授 (40141444)
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研究分担者 |
小泉 幸道 東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (80078203)
長島 万弓 名古屋経済大学, 人間生活科学部, 准教授 (80261105)
辻原 命子 名古屋女子大学, 短期大学部, 准教授 (60247632)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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キーワード | 発芽ゴマ / 高リグナン種 / DPPHラジカル捕捉能 / SOD様活性 / リグナン配糖体 / カフェ酸配糖 |
研究概要 |
ゴマは古来から、健康増進効果が伝承されてきた食材であり、その主因はゴマリグナン類に由来することが動物実験・人介入試験で解明されつつある。リグナン類は植物体にとって、2次的代謝生成物であり、フェニールアラニンをへて合成され、発芽時にはリグナンの水溶化が促進され、様々な機能性の増大が推測される。種子発芽体の食品化は新しい食資源になり得る。本研究助成では、代表的な3種のリグナン(セサミン,セサモリン、セサミノール)の分別定量法および血中リグナン定量法を検討した・標品としてセサミンを高感度の蛍光検出器を用い、UV検出器と比較した結果、蛍光検出器はUV検出器に比べて、1000倍以上の感度で測定可能であった.そこで、ゴマ種子を発芽させて、リグナン類の変化と機能性を調べた。その結果、ゴマを発芽させると極性成分に変化がみられ、極性成分量とDPPHラジカル捕捉能やSOD様活性には高い相関性が確認された。増加する極性成分のうちのいくつかはリグナン配糖体であり、非活性物質であったが、今回、化学構造を明らかにしたカフェ酸配糖体は強い活性を示すことが明らかになった。このカフェ酸配糖体はSOD様活性においてカフェ酸と同等の、また同濃度のtroloxの約2倍の活性を示し、発芽ゴマの活性に寄与していることが示唆された。さらに、リグナン類のメチレンジオキシ部分が開環し、糖の結合した4種のリグナン配糖体の増加が認められた。ゴマ種子に比べ、発芽体では水溶性リグナン類や、カフェ酸配糖体などフェノールカルボン酸タイプの機能性成分も増加しており、新しい食資源になり得ることが示唆された。
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