研究課題/領域番号 |
17500562
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 千里金蘭大学 |
研究代表者 |
吉本 優子 千里金蘭大学, 生活科学部, 講師 (40255914)
|
研究分担者 |
武藤 志真子 女子栄養大学, 健康情報科学, 教授 (40076162)
藤倉 純子 女子栄養大学, 健康情報科学, 講師 (20307078)
池田 裕美 女子栄養大学, 栄養科学研究所, 客員研究員
今井 亜湖 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (50367083)
前迫 孝憲 大阪大学, 大学院・人間科学研究科, 教授 (00114893)
|
キーワード | 食教育 / 遠隔教育 / 超鏡(Hyper Mirror) / 栄養学 / 栄養教育 / 国際交流 / タイ |
研究概要 |
本年度は、超鏡利用による食教育カリキュラム立案のベースラインデータを収集することを目的として、食生活・栄養調査を実施した。対象は、国内農村部の公立小学校5・6年生59名(男子29名、女子30名))とタイ国チェンマイ市内の私立小学生4・5年生376名(男子186名、女子190名))である。調査内容は、食生活・栄養の実態・知識・態度、行動、フードマッピング法(個人の食に関する意識を食品、食事選択と健康度間の関連性を認知的側面から評価する方法)、味覚マッピング法(個人の食嗜好傾向を甘・酸・塩辛・苦・旨・その他の6味を踏まえて認知的側面から評価する方法)、および保護者からの食教育カリキュラム要望に関する質問紙調査である。 食生活の自己管理に対する自己効力感については、両国共に、「時々、自信がある」の選択割合が最も高く、食生活・栄養に対する自己コントロールの自信は特出する傾向はなく平均的であった。フードマッピング法からは、タイ国の児童はどの食物も体に大切でよく食べており、食に対してポジティブな意識を持っていたが、全体に野菜の食べ方、肥満児童でのスナックの食べ方や男児ではインスタント食品の食べ方について意識と摂取にずれが見られた。味覚マッピング法では、タイ国児童で油脂味や肉類を好むなど今後の欧米化傾向が予測された。以上の結果と食生活・栄養の実態・知識・行動、および保護者から要望に関する質問紙調査結果から、適正な体重や日常活動量に見合った適切な食品・食事の組み合わせ、食品・おやつの栄養成分表示の見方、適切なおやつの選択や食べ方、食の安全性・衛生管理および、国内・タイ国の食環境・食文化を通して、食に関する興味関心を高め、食の大切さの理解に関するカリキュラム立案の必要性が示唆された。 また、両国間での超鏡による国際遠隔交流授業の来年度実施に向けて、対象校の関係者と共に情報通信基盤の整備環境や超鏡環境の調整を行い、超鏡を通じて両校の信頼関係が成立した。
|