平成18年度の実施計画に基づき下記の通り研究を行った。 [計画]授業案及びテキスト、ワークシートの作成 →[実績](1)「肉食獣と草食獣の臼歯の構造とその使い方」(動物分野の導入授業案):中学校の動物分野導入の授業として、この研究で作製したライオン・エゾシカの頭骨レプリカを用いた授業案とワークシートを作成した。授業案では、進化の事実を"実物"観察から理解させることと生徒の気付きを促す発問に留意した。 (2)「動物の仲間」(機械的分類に終始しないための授業案):脊椎動物が"既存のものを変化させながら引き継いでいく過程"によって多様化したことを、各動物の移動方法の違いから考えさせる授業案を作成した。そのための教材はこの研究費により撮影した動物園・水族館での動物の動きを捉えたビデオである。この授業により、生徒は各動物がそれぞれ独立に誕生したのではなく、つながりを持っているということを学ぶ。 上記2つの授業案に関わるワークシートはポートフォリオ評価に使えるものとした。 (3)動物園を活用した学習に関する解説冊子の作成と配布:上記(1)と(2)の内容を含め、動物園での学習のヒントを解説したものを作成し(B5版22頁)、市内の中学校教員に配布した。 [計画]授業の実施→[実績]附属学校において(1)及び(2)の授業を1回ずつ行い、発問が実際の中学生には多少難しいことなどがわかった。 [計画]成果の報告→[実績]教大協研究集会(H18.10.14)並びに生物教育学会全国大会(H19.1.7)において研究成果の一部を報告した(それぞれの演題は「現職教員のための理科スキルアップ研修プログラム開発に関する研究」、「動物園を活用した中学校理科の教材開発とその普及」)。
|