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2007 年度 実績報告書

動物園を活用した中学校理科の教育プログラムの開発とその普及

研究課題

研究課題/領域番号 17500572
研究機関北海道教育大学

研究代表者

蛇穴 治夫  北海道教育大学, 教育学部, 教授 (90175399)

キーワード動物園 / 中学校動物教材 / 教材開発 / 足形レプリカ / 四肢の構造 / 臼歯 / 演繹的推論 / 進化
研究概要

[平成19年度の計画](1)動物の足形レプリカの作製、(2)動物を進化的に見る見方・考え方を養うための授業案の作成とそれに基づく実践、(3)研修会の開催、(4)成果の報告
[実績・成果](1)旭川市旭山動物園の協力を得ながら、指行性肉食獣(トラ、ライオン、イヌ)、蹄行性草食獣(ウシ)の足形レプリカを作製した。(2)〈1〉動物の四肢の構造に関わる授業案:作製した足形レプリカから各動物の接地部位を予想させる(仮説)。次に、その仮説が正しいとすれば動物の脚がどのように曲がって見えるかを演繹的に推論させ、それを実際の動物を観察することで検証を行わせる。その後、なぜ指や蹄を付けて運動するようになったのかを、筋肉の付き方と共に考えさせ、各動物が共通の祖先から引き継いだ四肢の骨格を、それぞれの生活に適応させながら変化させてきたことを理解させる。〈2〉動物の食べ方と消化の関係:肉食獣と草食獣の餌を食べる様子を観察させる。それにより肉食獣がほぼ丸呑みに近いこと、草食獣は草をよくすりつぶしていることが分かる。トリプシン処理による肉塊と野菜の消化を演示実験で見せ、肉食獣が丸呑みでも栄養を十分吸収できるだけの消化が可能なこと、及び教科書の肉食獣・草食獣の消化管の長さと関連させながら、各動物の餌の違いによる生理的適応について理解させる。この授業において、「なぜ草食獣は肉を食べないのか」など進化に関わる新たな疑問を抱く生徒がおり、細かい点において改善が必要なものの、生物を進化的に見たり考えたりできるようにするという目的が達成された。(3)8月には10年経験者研修の中で、また、10月のスキルアップ研修では市内の中学校教師に対し、それぞれ上記授業案を基にした研修を行い、さらに、動物の進化的な見方や動物園の活用法について解説した。(4)成果の報告:報告書を作成し、旭川市中学校観察・実験サークル、旭山動物園教育研究会のメンバー等に配布した。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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