1)偏光による着色現象の簡易教材化: 自然界や私たちの生活の中には、電磁波と物質の相互作用が数多くある。その中でも光に関する現象は、目で直接確かめることができるので、興味や関心を喚起しやすい。光の諸現象の理解には、波動や電磁気学などの物理学の素養が必要で、難解な部分が数多くある。われわれは色に着目して、小学校の児童から、中学高校の生徒、大学生まで利用できる教材を提案してきた。白色光はさまざまな波長の光を含んでいるが、高分子シートと偏光版を用いることにより分光され、その結果、透過する光は色づく。 これらの現象を応用して、申請者(千葉)は<鏡に映った物体の色が鮮やかに変わる>という常識では考えにくい、面白い現象の観察実験を考案した。 なぜだろうという、知的好奇心や疑問を喚起する。この疑問を追究することは、光の物質の相互の理解を深めることになる。そこで、簡易教材を創案し、これを理解する学習プログラムを提案した。 2)光と磁気の相互作用を理解するための実験教材の開発 最近のIT技術の進歩にともなって、光と磁気の相互作用を応用した素材や製品が出回るようになってきた。光と磁気の相互作用は磁気-光効果呼ばれている。これは物質に磁場をかけることによって、光と物質の相互作用を変化させ現象である。電磁波の理解に基礎になる。「磁場の実験教材の開発」と「磁気-光効果実験教材開発」のための小型電磁石を設計試作した。
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