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2005 年度 実績報告書

文系学生における理数系科目不安の実態把握とその解消を促進する教授法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17500584
研究機関静岡大学

研究代表者

山田 文康  静岡大学, 情報学部, 教授 (40158217)

研究分担者 漁田 武雄  静岡大学, 情報学部, 教授 (30116529)
高橋 晃  静岡大学, 情報学部, 助教授 (40313928)
新谷 誠  静岡大学, 情報学部, 助教授 (70303526)
キーワード統計学不安 / 教材開発 / 教授法 / 入試 / 高校教育
研究概要

一般に文系学生には数学・理科嫌いが多いとされ、この理数系科目の学習に対する「負の心の構え」が、学生を理数系科目から遠ざけ、その理解を妨げる最も大きな要因となっている.本研究では、まずこの「負の心の構え」を、最近注目されるようになってきた統計学不安(statistical anxiety)の概念によって捉える.そのため、欧米で開発利用されているStatistical Anxiety Rating Scaleをもとに日本語版の統計学不安尺度を作成し、プリテストの結果に基づいて項目の精錬を行った.そして、最終的に34項目からなる不安尺度を作成し、統計学を履修している大学1年生(文科系学科所属85名、理科系学科所属76名)に対して実施した。またこの調査対象者に関しては、(1)高校での理数系科目履修状況や入試成績、(2)統計学の履修状況(成績・興味関心)についてもデータを取得し、「不安尺度」との関連を検討した。
その結果、統計の学習に関しては、予想以上に多くの者が壁(ハードル)を感じているが、その壁は、文科系学生と理科系学生で異なっていることが明らかとなった。文科系の学生の感ずる壁は、統計の数学的側面に関するものであり、高校以来の数学嫌いがその原因である。しかし、彼らは統計学そのものには興味・関心を持っており、統計技術を身に付けて将来役立てたいと考えている者も多い。一方理科系学生の場合は、数学的側面に対する抵抗感は小さいが、統計学の役割やその有用性についての理解が不十分であり、そのために統計を学ぶ意欲が低くなる傾向が見られた。さらに理科系学生の場合には、社会的な事象に対する興味関心の低さが統計を学ぶ意欲の低さに繋がっている可能性も示唆された。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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