研究課題
基盤研究(C)
文学を取り入れた講義のための物理学教材を開発するとともに、講義のなかでの演示実験のために、実験教材を購入した。文学を取り入れた教材としては具体的には次のよう研究を行った。1.寺の鐘の音が夜遠くまで伝わる現象、海中にできるサウンドチャンネル現象、さらに光ファイバーの原理など、波の屈折や反射を、興味深く、かつ分かりやすく説明するために、張継の漢詩「楓橋夜泊」を取り入れた教材「夜声八町」を開発した。これは次ページに記載しているように文理シナジーに掲載された。2.大岡政談や源氏物語を取り入れることにより、太陽と地球の系に存在するハロー軌道の天体力学を理解するための興味ある教材を開発した。これは「衛星と惑星のはざまで」と題して、丸善の雑誌パリティに近く掲載される予定である。上記以外に文学を取り入れた物理エッセイは今後随時雑誌などに発表していく予定であるが、今回の科学研究費補助金によって、開発した教材や、購入した実験教材は長崎大学での物理講義のみならず、長崎外国語大学での講義、放送大学での面接授業、サイエンスワールドや科学の祭典などの科学イベント、高校での出前授業などに役立てることができ、学生や生徒に大変好評であった。平成18年度の科研費での成果は、17年度の研究成果と合わせて、平成17-18科学研究費補助金研究成果報告書「自然界の万華鏡-‘癒し'の時代の物理学-」に、全部で21篇にわたる物理エッセイとして記載している。この報告書は1000部作成し、全国の物理学関係者に送付したが、その結果、メールや文書で「ユニークで非常に面白い、ぜひ単行本として出版してほしい」という趣旨の多くの反響を得た。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (8件)
パリティ(丸善) 22.6(印刷中)
Parity 22.6(in press)
文理シナジー 10・2
ページ: 143-144
環境総合研究 9.1
ページ: 59-62
環境総合研究 8.1
ページ: 17-22
Institution for the Synergy of Arts and Sciences 10-2
Journal of Environmental Studies, Nagasaki University 9-1
Journal of Environmental Studies, Nagasaki University 8-1