本研究では、大島インターネット天文台を用いて、大島商船高専学生に対する物理科目の実験授業実施、近郊小学校児童に対する公開講座実施による科学教育を行っていた。引き続き、インターネット天文台計画を津山から発言できるよう最善を尽くしたい。本研究のもう1つの柱である計算機シミュレーションの科学教育への応用については、数回実験授業を行った。具体的には以下の通りである。 1「インターネット天文台」計画第2ステージ 津山において「超小型インターネット天文台」の構築作業を行っている。ドーム開閉を伴わないシンプルな構造とするため、球面収差を考慮した1辺80cmの透明アクリル四角錐を載せたアルミケースの中に、口径12.5cmマクストフカセグレン式望遠鏡、小型ファンレスpc(Linux)などを装備している。本科研費による計画内容を噛矢として、今後は、断熱対策や公開へ向けた作業と教育的応用を目指したい。 2計算機シミュレーションによる物理現象視覚化コンテンツの作成 Flashによる視覚化コンテンツe-Physicsについて、大島商船高専と呉高専で行った実験授業をまとめた。最新の計算機シミュレーションを用いたプログラム開発はこれからであるが、そのための科学的知見を得るため、宇宙初期や中性子星内部で実現される高密度状態に関連する計算機シミュレ「ションをスーパーコンピュータ上で行い、幾つかの研究成果を得ることができた。学生と共に可視化コンテンツ作成を続ける予定である。
|