研究課題
基盤研究(C)
本研究は、教材の作成と再利用を可能とする教材素材データベースシステムを用いて、大学間で教材を相互に利用し合うためのモデルシステムをオープンソース・ソフトウェアで構築することを目的とした。オープンソース・ソフトウェアLMSについては、大規模なシステムまで拡張可能な特徴を持つLONCAPAをベースにシステム構築を試みたが、セキュリティ上の制約条件が多く、今回の研究には適さないことが判明した。そこで、様々な教育機関で導入実績がある、やはりオープンソースLMSのMoodleをベースに開発を行った。素材データベースについては、オープンソースのDSpaceを用いてシステム構築を行い、モジュール化の単位、素材の分類方法、メタデータの構造等の研究を行なった。素材データベースの大学間連携には、リソースの共有を行なうために必要なアクセス制御(組織の実態にあわせてアクセスできるリソースを変化させる)や複数の組織間での認証情報の交換などの技術が重要である。これに関するものでは、国内機関間で開発が進められているUPKIや海外で開発が進められているShibboleth(Moodleにはモジュールが存在)があり、これらの動向を見極めて進めることにした。実証実験は、当初金沢大学と金沢工業大学間で進めていたが、その間に独立行政法人メディア教育開発センター、国立大学法人などで、Moodleを利用した教材配信システムを構築し、コンテンツを大学へ供給するための活動が具体化し、これを母体に研究を進めることが我々の研究をより効果的に進めることが出来る見込みとなった。この取り組みは大学間でコンテンツを共有するネットワークUPO-NET(オンライン学習大学ネットワーク)として、2008年3月に旗揚げされた。構築したMoodleサーバの間で公開鍵暗号方式による通信を行い、ユーザーのログイン情報を他のMoodleに渡すことでシングルサインオン(SSO)を実現した教材共有環境を構築できることを確認した。
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Proceeding of the Seventh IASTED International Conference on Web-Based Education
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コンピュータ&エデュケーション 20
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Computer & Education vol.20
Computer & Education vol.21