研究課題
1.研究の背景と目的e-ラーニングが学校教育にも導入されつつあるが、利用できるデジタルコンテンツが少ない、あっても授業には使いにくい、自作するためにはスキルと多くの時間を必要とする、学習意欲の高い学習者を前提としている、などさまざまな問題がある。そのような中、「e-ラーニング」と「集合教育」を組み合わせて使う「ブレンディッド・ラーニング」が注目されつつある。本研究では、これまであまり重視されてこなかった学習成果に着目し、学習成果をWeb化して、成果の共有・継承に役立てる学習成果活用型のブレンディッド・ラーニングシステムを開発・実践することを目的とする。2.研究経過と成果(1)学習成果が有効に活用されてこなかった原因の分析・検討教科の学習と異なり多様で豊富な学習成果が得られる「総合的な学習の時間」について、その成果を実証的に検証した。一斉指導の中では、学習成果の活用の必要性が少なかったことや、総合的な学習において、学習成果の活用に有効なICTの活用が不十分な現状が明らかになった。(2)学習成果の活用・継承を重視したブレンディッド・ラーニングシステムの開発と実践研究代表者および分担者が担当する大学での授業「情報科教育法」「教育工学」において、過去の受講者の学習成果のWebページ閲覧から始まり、学習成果をまとめたWebポートフォリオを作成に至る授業を設計・実施した。これらの実践にあたって、オープンソースのe-ラーニングシステム「Moodle」を利用した。学生へのアンケートから、その利用効果とともに種々の改善点が明らかになった。(3)学校現場でのWebページ活用授業の試行上記と同様な発想で、小学校と高等学校で、Webページを活用した授業実践を試み、その効果を検討した。情報環境が進めば、学習成果を重視したブレンディッド・ラーニングの可能性が示唆された。
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すべて 雑誌論文 (5件)
三重大学創造開発研究センター研究報告No.13 13(印刷中)
Society for Information Technology & Teacher education, 2004 (15th International Conference) 15(印刷中)
三重大学教育実践総合センター紀要 26(印刷中)
第31回全日本教育工学研究協議会全国大会 31
ページ: F-01
ページ: G-07