研究課題
本研究の目的は、環境教育に衛星リモートセンシングデータとWeb-GISを活用して、教育現場で活用可能な野外体験学習支援システムを構築することである。本研究では、GPS(Global Positioning System)を用いて観測位置を同定し、その位置座標でデータベースを検索し、その場所に関連する環境情報をWeb-GISから引き出せるようなシステムを構築する。環境情報として、温度・湿度観測網を構築し地域の熱環境情報を提供できるようにする。また、大気エアロゾル観測体制を確立し地域の大気環境情報を提供できるようにする。平成18年度は以下の通り実施した。1)気温・湿度の金沢市内同期観測の教育プログラムの検討昨年度に引き続き、金沢市内中心部に気温・湿度データロガーを設置し、夏期の地方都市の熱環境状況を調査した。それによると観測地域内において、昼の気温の高い地域の分布と夜の気温の高い地域の分布に相違が見られることが分かった。この結果を視覚的に分かりやすい分布図にし、教材コンテンツとして提供できるようにした。また、観測ネットワークを構築し、常時教育利用可能な運営体制の基盤を構築した。2)大気観測の教育プログラムの検討昨年度に引き続き、大気エアロゾルの光学的厚さの日々の変化をスカイラジオメータを用いて観測した。観測は4月から11月まで実施した。3)野外体験学習支援用のWeb-GISシステムの開発Web-GIS構築ツールソフト(インフォサーブ社)を用いてWeb-GISシステムを開発した。このシステムはWebサーバー上に登録された主題図に利用者が自由に目印をつけ、その場所に関連するドキュメント・写真・動画などの情報を加えることができる。野外観察ツールとして利用できるように、インターネットとの融合性の部分を改善した。
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すべて 雑誌論文 (3件)
Advances in Space Research 38・10
ページ: 2208-2211
2006 IEEE International Geoscience And Remote Sensing Symposium Proceedings(IGARSS2006) ISEN:0-7803-9510-7(Media : CD)
Proceeding of 6^th IEEE International Conferences on Advances Learning Techonologies (ICALT2006)
ページ: 510-511