研究概要 |
本研究の目的は、(1)学齢期前半までの教育現場でメディアを利用している実践事例を収集・整理すること。(2)メディアとのつきあい方の解説を交えたeラーニングサイトを構築すること、である。 eラーニングサイトは専門家によるデザイン検討,学習内容の構築を行い,(1)の事例を含めて,保育・教育現場と家庭教育の両側面から子どものメディアとの関わりについて学べ,メディアが子ども達にどのような影響を及ぼしているのかを理解できる場とする。その結果,本研究のeラーニングサイトの有効性が明らかになり,保護者の立場からの子どもとメディアの問題点もまとめることができると考えた。 保護者にどのような知識理解を促すかを検討した結果,(1)メディアを利用する時の効果と留意点、(2)教育現場でのメディア利用の実態、(3)メディア制作者の開発コンセプト、(4)家庭での子どものメディアとのつきあい方、という4つの項目を抽出した。これらの項目をもとに,以下のように単元を7つに分け、学びのテーマを設定した。単元1:メディアに対して親はこんなふうに思っている!、単元2:教育現場でメディアをどう利用しているの?、単元3:メディアはこんなに効果がある!、単元4:メディアは(健康に)よくないのでは・・・、単元5:番組やソフトはどんなコンセプトで開発されているの?、単元6:メディアとのつきあい方はどうするの?、単元7:まとめ 対談:学齢期前半までのマルチメディア接触について この単元内容をe-ラーニングサイトに登録をして、幼児と小学校低学年の保護者を対象に約2ヶ月の講座を開講した。その結果、幼児の保護者は単元2、6,7を学んだ後に,また小学生の保護者は単元2、7を学んだ後に,最も自らの考えが変化したと回答した。これらの結果より、メディアとのつきあい方の解説を交えたeラーニングサイトの有効性が確認できた。
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