本研究の対象業態を、1)コンビニエンスストア、2)均一価格型ミニスーパー、3)高質スーパーの3業態として、基礎データの収集および分析を行った。まず、1)および2)については、メッシュデータを用いて店舗が立地する商圏環境を検討するとともに、POSデータを通じた成果指標の分析を試みた。このうち、既存業態である1)については、首都圏に展開する5チェーン287店舗の商圏情報およびPOSデータをもとに、販売特性に基づく店舗のタイプ分類を行うとともに、曜日によるタイプの変化や立地の郊外化傾向について分析を行った。その結果、首都圏のコンビニエンスストアは7タイプに類型化され、国道16号線を挟んで分布する店舗タイプが大きく変化することが明らかとなった。また2)については、首都圏を中心に高い成長率を維持している「shop99」を対象企業とし、その立地展開の推移と商圏環境の特性を明らかにし、その結果をふまえて今後の立地展開に関するシミュレーションを試みた。3)については、対象店舗のデータベース化を進めた。なお、上記コンビニエンスストアに関する研究成果は、2006年3月の日本地理学会春季大会において報告予定である。
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