1.ディジタル航空写真とレーザースキャナーデータ間の精密幾何補正手法の確立:北大苫小牧演習林で得られたディジタル航空写真とレーザースキャナーデータ間で対応点を抽出し、これらを基準に幾何補正をすることによって、両者を精密に位置合わせする手順を確立した。 2.マルチスペクトルのディジタル航空写真を用いた樹冠抽出手法の開発:ディジタル航空写真のマルチスペクトル情報を利用して領域分割を行い、樹冠を抽出する手順を確立した。本手法を用いて樹冠を抽出することにより、対象領域の樹木数と個々の木の樹冠サイズが得られた。 3.レーザースキャナーデータを用いた樹冠抽出手法の開発:レーザースキャナーデータから得られたDCM(Digital Canopy Model)データに局所最大値法を適用することにより、樹冠トップを抽出し樹木数を求める手法を開発した。さらに、樹冠トップを母点としてボロノイ分割を行い一定以上の高さの領域だけを残すことにより、樹冠を抽出した。本手法の結果と前項の結果を融合することにより、樹木数と樹冠サイズをより高い精度で推定することが出来た。 4.レーザーパルスデータと樹冠領域データの併用による樹高推定手法の開発:北大苫小牧演習林のレーザースキャナー観測では高密度でレーザーを放射したので、平均して数個以上のレーザーパルスが個々の樹冠に当たっている。これらのレーザーパルスデータと樹冠領域データをオーバーレイし樹冠トップを推定する手法を考案した。本手法では、対象となる木の樹形モデルを考え、これらの樹形モデルとレーザーパルスデータをフィッティングさせることにより樹冠トップを推定した。
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